Meg In The World

世界を旅するフリーランス生活。28ヶ国旅して感じたことや日々のこと。

【コラム】ダイバーシティについて考える

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ダイバーシティ(Diversity)という言葉をご存知だろうか?

東京のお台場にある大きなガンダムがあるダイバーシティ(Diver City)ではないデスヨw

ダイバーシティとは、直訳すると「多様性」という意味。

私がこの言葉を知ったのは、2年半ほど前に外資系製薬会社のあるポジションが空くとの事で、転職エージェントのリクルーターから連絡をもらった時だった。

それまでレコード会社やエンタメ系企業に居たので、全くと言っていいほど縁のない業界に、正直なトコロはじめは全く興味が無かったけれど、その企業が企業理念のひとつとして掲げていたのが「ダイバーシティ」だった。

 

THE日本企業・日本社会に対する違和感

実はその当時働いていた会社も社内公用語は英語で外国人スタッフも3割ほどいた。しかし驚くほど超体育会系で縦社会だった。

音楽業界はご想像の通り、色んな人がいて、かなり自由。
私の最初の上司も金髪だったし、ファッション誌に載るくらいオシャレで自由な方だった。10年以上経った今も変わらず、より広い範囲でご活躍されている。

当然ながら私も髪色やネイルや服装は自分がしたい格好をしていたし、デスクでは上司に負けないくらいの爆音でパンクを聴いてたり(←迷惑w)、仕事さえきちんとやっていれば何も言われない、本当に自由で働きやすい環境だった。

音楽業界を去り、IT企業に転職した時に初めて前述したTHE日本企業で働いた。
あまりの環境の違いにショックを受けた。

・上の言ったことは絶対

・上司の顔色ばかり伺っている

・常に周りに合わせる

・自分の意見があっても言えない(言わない)

・休職者も退職していく人も多過ぎ。。

仕事内容や同僚との関係は良しとしても、働く環境として私には拒否反応が出るくらい合わなくて窮屈だった。

友人に相談すると「そんなもんだよ〜」とか「私なんか毎日上司でもない先輩に嫌味言われてるよ」とか「周りに合わせてる方が楽じゃん」と言われ、「ふむ。私がズレているんだ。」と気付くも、私には無理だと思った。

 

ジャパン・スタンダード

私は両親が日本人で、日本で生まれ、日本で育ったごく普通の日本人。

小学校の低学年の頃は、毎月のように海外からの帰国組が転入生として入ってくるものの、99%は日本人だったし、中学・高校・大学で同じクラスになった子は全員日本人だった。記憶の限りハーフ(ダブル)も居なかったと思う。

そんな訳で、日本語というひとつの言語しか話す必要がなく、日本文化というひとつの文化さえ知っていれば問題なく生活出来ていた。

逆に言うと、それしか知らないで育った。

日本だけ。

ジャパン・スタンダードの世界で。

こうして振り返ってみれば、私もTHE日本社会の環境で育ったのだから、THE日本企業に対して違和感を感じることもなかったハズ。「こんなもんだよな」と思って毎日屍のように働いても良かったハズである。

 

THE日本人が世界に出て感じたこと

社会人になってから、ひとりで海外に旅したり、海外に住んでみたりするうちに、日本がいかに小さな国で、homogeneity(同質的)なのかと思い始めた。

 個人よりも組織やグループとしての意見が重要で、いつでも「平均的」である事が良しとされる日本。

飛び抜けて頭が良かったり、仕事が出来たり、人と違う事をやって成功していたり、絵の才能があったり、美人だったり、「ナニカ」を持ってる人は、大多数の「平均的」な人から尊敬や憧れの眼差しで一目置かれる一方、時に妬まれたりもする。

「平均的な」自分とは「違う」からという理由で。

自分は「平均的」だと考えるその人も、実は平均以上の能力だったり才能を持っているというのに。

 

では、日本の外ではどうだろう?

私もまだ28ヶ国しか行ったことないし、行った国全ての文化を理解しているとは言えないから、あくまで自分が経験したことの一部を書きたいと思う。

まずアメリカは移民国家なので様々なルーツを持った人が集まって暮らしている、非常に大きな国である。

今年の1月から3月までアメリカ国内11の州を渡る8,000Kmのロード・トリップをした。それまではLA、NYC、サンフランシスコ、シアトル、ハワイ、セドナ、モニュメントバレーなどTHE観光地や大都市しか行ったことがなかったので、このロード・トリップはアメリカをよく知るための良い機会だった。

まず、11の州それぞれがまるで別々の国の様に感じるほど、食文化も違えば空気感も違った。もちろんファスト・フードやチェーン・レストランはどの州も同じだけど。

ルーツも様々でヨーロッパ系が多いエリア、アフリカ系が多いエリア、ヒスパニック系が多いエリア、アジア系が多いエリア、インド系が多いエリアなど本当に様々である。

これだけ人種も文化も言語も「違う」人が集まって暮らしていれば、そりゃ問題事も起こるだろうけど、それでもひとつの国の中で暮らしていると思うとやっぱりダイバーシティが浸透しているんだなと思う。

 

そしてつい先週まではブラジルのサンパウロにいた。

これまで旅した大都市の中で、もしかしたら一番好きかもしれない。

サンパウロはニューヨークやロンドンよりもダイバーシティなのだ。

アメリカ同様、肌や目の色、髪質、顔の造形、スタイル、ファッション、文化、食事、得意な言語、出身地も全然違う人達が一緒に暮らしている。

アメリカよりダイバーシティだと感じた理由は、アメリカほど線引きがないというか、より混ざり合っていて人種による差別がほぼ無いからだ。

サンパウロに長年住んでいる方数名に会ってお話を聞いたところ、みなさん口を揃えて「貧富の差はあるけど、人種差別はない」という。

私も2ヶ月間の滞在中、一度も嫌な思いをしなかったし、むしろとても居心地が良かった。

それはサンパウロには世界最大の日本人コミュニティがあって、日系移民の方のおかげで親日家のブラジル人が多いからだという事実もあるけど、それ以前に、ブラジルの人(少なくともサンパウロの人)は相手の見た目だけで態度を変えたりしない。

当然ながらポルトガル語で話しかけてくるので「ポルトガル語は少ししか話せません」と言うと、多くの人が笑顔で「あぁ〜そう。英語?」と言って英語で話してくれるか、英語を話せるスタッフを呼んでくれたり、近くに居るお客さんが喜んで通訳してくれることもあり、そこからまた会話が始まったりする。(ブラジルでは英語が話せる=教養がある、と思われているので、逆に話せないことを恥じる人もいるそうだ)

相手が何人であろうと、違う言語を話そうとも、彼らには関係無い。
これぞダイバーシティだ!と思った。

 

日本がダイバーシティになる日

日本がブラジルのようなダイバーシティになる日は来るのだろうか?

ここ5年〜10年で海外からの訪問者や定住者も増えているように感じるけど、まだまだ日本は鎖国しているように感じる。

海外出身日本在住の友人達はよくこんなことを言っている。

「いつもガイジン!って目で見られる」

「電車に乗っていて私の隣が空いているのに誰も座らない」

「なんで仕事が終わっているのに帰らないんだ?会社と結婚でもしてるのか?」

 「日本にいると信じられないくらいモテる(笑)相手は僕がどんな人間かには興味がないみたい。フランス出身っていうだけで十分みたいだ(笑)」

 

日本は小さな島国で、ヨーロッパのように陸続きで隣の国に行けるわけでも、アメリカやブラジルのように多数の移民を受け入れられるほど広大な土地もない。

それでも将来的に日本の人口は減少し、国外からのマンパワーが必要になる可能性もあるのだから、もう少しダイバーシティになっても良いのになと思う。

ダイバーシティは「違いを知り、相手の文化や考えも尊重する」ただそれだけだから。

それに、違う文化や考えを自分の中に取り入れることで、視野が何倍にも広がるのはとても楽しい!

 

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【写真・文】三谷めぐみ | Megumi Mitani